ミドルインフルエンサーとは、トップインフルエンサーではないものの、フォロワー数が約10万~100万人いるSNS上の影響力のある人のことです。
特徴としてはコアなファンが集まり、美容系やアウトドア系など、何かに特化した人が多いのも特徴です。
本記事ではミドルインフルエンサーについて具体的な活用するメリット、デメリットを紹介しますので、今後広告を打つ広告担当者の人はぜひ参考にして下さいね。
ミドルインフルエンサーとは
ミドルインフルエンサーとはトップクラスのインフルエンサーほどではないにしても、一定の人気や影響力を持つ重要なインフルエンサーのことです。
実際にはフォロワー数によっておよそのランク分けがされています。
ミドルインフルエンサーに属する人たちの中には、若手の芸能人やモデルという人もいますが(少なくとも今は)
テレビなど大手メディアへの露出は少ないもののSNSの世界では活発に活動しており、
光る個性や存在感のために一定の人気と相応の反響を得ている、もしくは少なくとも一部の人たちには相当の影響を与えているという人が数えられます。
そのためミドルインフルエンサーのフォロワーたちは、非常に熱心な人や感性の高い人が多く、単に情報を共有することにとどまらず行動力を発揮します。
そしてそこには何らかの経済活動が伴うことになります。
そのこと自体に加え、ミドルインフルエンサーのフォロワーたちは一般の人より発信力があるという点も注目に値します。
そのことが彼ら自身の活動と相まってミドルインフルエンサーを一層インフルエンサーたらしめるものとなっているのです。
ミドルインフルエンサーのフォロワー数
ミドルインフルエンサーの決め手となるフォロワー数については明確な規則があるわけではありませんが、おおむね10万人以上100万人以下の範囲の人たちと考えられています。
10万人のフォロワーならちょっとスペシャルなことがあれば誰でも獲得できそうに思えますが、100万人近いフォロワーをいつまでもキープするには相当の人気や有力情報が必要です。
しかしこの10万~100万という数字は、スタートアップや中小企業がPRに活用するには最適とも考えられます。
ただしフォロワー数はあくまでも具体的指標の一つであり、多ければ良いというわけでもありません。
例えば何かギャグ的なことで相当な人気を得たとしても何のイノベーションも生み出さないのであればインフルエンサーとしては力不足ということになります。
ミドルインフルエンサーの特徴
ミドルインフルエンサーを特徴づけるのは、その影響力の指標となるフォロワー数もさることながら、新たな価値観を提供し、小さくとも確実なムーブメントを起こす発信力です。
例えば若手芸能人やモデル、またその業界関係者などはまさにミドルインフルエンサーの中核をなすと言えます。
いわばタレント型インフルエンサーというべき彼らは、個性やライフスタイル、美容やファッションなどの面で若者を中心に多くの人々を動かす力を持っています。
またメジャー・マイナースポーツやアウトドアの実践者、家電品や色々なツールにやたらと詳しいマニア、為替・FX・仮想通貨などの金融関連や法務関連の専門家など、有識者型インフルエンサーともいえる人たちもいます。
これらの人たちもニッチながらも強力な影響力を持っています。
そしてもうひとつ安定した人気を持つのがクリエイター型インフルエンサーで、写真や動画など自身の作品を発信する人たちです。
入口としては入り易い分野ですが、多くのファンを持つ人も少なくないので注目です。
このようにミドルインフルエンサーの特徴は人物の魅力もさることながら、何か特定の分野に特化した才能や知識、経験や情報を持っており、それを活発に発信する人と言えます。
ミドルインフルエンサーを活用するメリット
広告費の削減に効果的
インフルエンサーの活動・投稿はフォロワー(消費者)の共感や購買力を高める効果が期待できる上、広告費の削減にも効果的です。
消費者は、自分が憧れる人や共感できる人が勧める商品・サービスを信頼し高評価を与える傾向が強く、そうでなければ心理的ハードルを感じかねないものにも購入意欲を示すことが観察されています。
とりわけメガインフルエンサーほどではないミドルインフルエンサーはより身近な存在と捉えられるので、その人が勧める商品・サービスも身近なものと感じさせる効果があります。
PRを依頼する企業側にとっても、商品・サービスの性質に応じて、インフルエンサー自身やインフルエンサーが抱えるフォロワーの属性を把握した上でPRの依頼ができるため、従来のメディアや大手媒体での広告よりも共感・購買力を向上させることが可能となります。
実際テレビや新聞・雑誌、インターネットといった従来のメディアや媒体での広告は、一方的かつ大量配信を前提としているため消費者の心に届きにくく、広告に対する拒否反応さえ広がっているため、その効果性には疑問符がついています。
その点、SNSによるPRは非常に個人的な訴求と感じられるため、興味の掘り起こしに効果絶大な上、ミドルインフルエンサーは好感度の高い人が多いため、それがそのまま商品・サービスへの好感につながります。
加えて広告費という面でも、ミドルインフルエンサーの多くが一般人であり、芸能人であっても若手の場合がほとんどであるため、従来の媒体でで有名芸能人を起用するCMを打つ場合と比べて、圧倒的な低コストでPRが可能です。
またPRの方法にしても、お任せとは言わないまでもかなりの程度インフルエンサー側の裁量によって決定されます。
代理店の仕込みなどが割愛できることも広告費の削減につながっています。
ミドルインフルエンサーを活用するデメリット
炎上などのリスクを管理できない
PR効果の予想が付きにくく、炎上などのリスクを管理できない面がデメリットです。
インフルエンサーは基本的に自分の裁量で発信したいことを投稿します。
人気のあるインフルエンサーほど情報量の多い投稿を行いますが、そうなるとPRの部分が埋もれてしまうことがあります。
PRを十分意識したインフルエンサーもテレビCMのように商品名を連呼するというようなことはしません。
特に好感度を意識したインフルエンサーは過剰な広告やPRを避けたがります。
逆にインフルエンサーがPR重視の投稿を繰り返した場合、ステマと見なされてPR効果は台無しになってしまう恐れもあります。
このように依頼主企業が露出量の調整を自由に管理できないのがSNSマーケティングのデメリットです。
PRできる影響力は限定される
またミドルインフルエンサーは特定のセグメントやコミュニティにのみ影響力があります。
PRしたい商品と中心的なフォロワーにミスマッチがあるとマーケティングがうまくいかないばかりか悪評価にもつながりかねません。
ミドルインフルエンサーの説明に際し(少なくとも今は)テレビなど大手メディアへの露出は少ないとかっこ書きで記した点も不安要素です。
ミドルインフルエンサーはもっと人気になってメガインフルエンサーになる可能性もある一方その逆もあり得ます。
全くコンセプトの異なるインフルエンサーに変化する可能性もあり、結果として商品・サービスの性質との乖離が生じる事態もあり得ます。
さらにインフルエンサー自身も常にコンプライアンスを重視して良識的な運営に努める保証はなく、インフルエンサー側に非が無くてもちょっとしたことで炎上ということもないとは言えません。
そういう事態になればPRどころでなくなるばかりか、企業の評判を毀損する事態にもなりかねません。
こうしたリスクをクライアント側で管理できないというのもインフルエンサーマーケティングのデメリットです。
まとめ
今大注目のインフルエンサー、中でもミドルインフルエンサーに的を絞って、その特徴やマーケティングでの利用について考えてきました。
大勢のミドルインフルエンサーが、それぞれ自分の得意分野で楽しく有益な情報を発信しており、多くのフォロワーが彼らの発言や動向に注目し続けています。
この新しいコミュニケーション手法を活用したインフルエンサーマーケティングは今後必ず、商品・サービスのPRに関連して中心的な手法となるに違いありません。
特にミドルインフルエンサーの活用はクライアントにとっても利用のハードルが低く、大手メディアのCMには手が出ない企業にも効果的なPRを行うチャンスとなっています。
しかしその成功には、十分な理解と計画が不可欠です。
特にインフルエンサーとそのフォロワーの特徴を確実に理解することと、インフルエンサー自身との良好な関係づくり、信頼関係の構築は重要です。